その60 イボイモリとその仲間達−6
Ikimono Dayori sono60
イボイモリとその仲間達 Page6

ターリャンイボイモリ(アカミミイボイモリ) Tylototriton taliangensis
 
 中国の四川省南西部に分布しています。
 海抜1400〜2700mの山地部にある小さな池や緩やかな流れ周辺の林床や草地に生息しています。
 繁殖期は5月〜6月にかけてで、主に水中や水際などの植物の根元や苔に産卵します。
 イボイモリ属で最もスリムな体形で、皮膚は乾いており一面が小さい顆粒状の隆起で覆われています。
 体色は黒褐色〜黒色で前後の肢の指、側頭部、尾の下部、総排泄孔周辺のみが朱〜赤褐色となります。
 全長は18.6〜23.0cm程度です。
 飼育経験では、通常は陸生ですが、春期に水生生活となり、水中で精子の授受を行い水際の苔に産卵しました。
 雄が雌の下から前肢同士を絡ませ、抱え込むような求愛行動をとります。
 水生時は皮膚が滑らかになるとともに、尾が幅広となり、水生生活に適応した体形に変化します。

ターリャンイボイモリ(Tylototriton taliangensis
ターリャンイボイモリ卵 ターリャンイボイモリ成体
ターリャンイボイモリ成体 ターリャンイボイモリ成体
  ターリャンイボイモリ 上段左:卵 上段右・下段左右:成体

キメアライボイモリ Tylototriton asperrimus asperrimus
 
 中国の安徽省、湖南省、江東省、広西壮族自治区、貴州省、海南島、ベトナム北部に分布しています。
 現在、1984年3月に新種記載された海南島産のハイナンイボイモリTylototriton hainanensis は、キメアライボイモリのシノニムとされています。また次種のシセンイボイモリも独立種として扱われることもあるため、今後の調査研究により分類学的な位置が変更になる可能性が十分にあります。
 海抜1100m付近の山地部の水場周辺の林床の石や落ち葉の下、土の等に生息しています。
 繁殖期は5月〜7月にかけてで、主に水中や水際などの植物の根元や苔に産卵します。
 安徽省両生爬虫動物志にはオゥオゥと鳴く・・と記載されていますが、我家の飼育個体は鳴いたことがありません。
 皮膚は乾いており一面が小さい顆粒状の隆起で覆われています。
 体色は黒褐色〜黒色で前後の肢の指先、尾の下部、総排泄孔周辺のみが朱〜赤褐色となります。
 全長は11.5〜18.5cm程度ですが、20cmを超える雌個体も多く、産地によって大きさに差があります。
 飼育経験では、通常は陸生ですが、春期に水生生活となり、水中で雄が雌の下から前肢同士を絡ませ、抱え込むような求愛行動をとります。
 産卵は他のミナミイボイモリ属と同様に水際の苔やオブジェクトの下を選好して産卵します。
 幼体は、疣状の突起先端部がくすんだ黄褐色〜茶褐色となり、ベルコッサスの幼体に似ます。

キメアライボイモリ(Tylototriton asperrimus asperrimus ) 幼体
キメアライボイモリ幼体 キメアライボイモリ幼体
成体  
キメアライボイモリ成体 キメアライボイモリ成体
キメアライボイモリ成体 キメアライボイモリ成体
  上:キメアライボイモリ 下:シセンイボイモリ

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文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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